自分勝手な映画批評
スナッチ スナッチ
2000 イギリス/アメリカ 104分
監督/ガイ・リッチー
出演/ジェイソン・ステイサム ブラッド・ピット スティーヴン・グレアム
ベルギーのアントワープでフランキー(ベニチオ・デル・トロ)率いる4人組に86カラットのダイヤが盗まれた。一方、ロンドンでは裏ボクシングの試合が控えていた。

愛しき犯罪者たち

86カラットのダイヤをめぐる攻防と賭けボクシングの裏模様を描いた作品。

本作はガイ・リッチー監督の前作ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズの続編ではなくストーリーも異なるのだが、登場人物の多さと入り組んだストーリーは前作と同じテイストである。しかし前作よりもエンターテイメント性を増し、ショーアップ・スケールアップしたとも言えよう。それは前作よりも登場人物個々のキャラクターを濃く際立たせ、おもしろおかしくなっている点であろう。

とにかく大の大人がバカばっかだ。しかし、ほぼすべての人物が愛らしく思えてしまう。差別的な言葉もあり、残酷な描写もある。しかし不謹慎かもしれないがユーモラスに感じてしまい、大いに笑わせてもらった。スタイリッシュな作品とも言えるだろうが、それは凝った映像演出だけでなく、複数のストーリーがからみ合い、その中での小ネタの炸裂といったトータルでのセンスによるものだろう。テンポも展開も速いのだが見落とすには惜しい笑ってしまうシーンが満載だ。

ブラッド・ピット目当てで見るには物足りないのかもしれない。しかし、彼だからこそチャーミングに演じられるのだと思う。ジェイソン・ステイサムの渋い声質のナレーションも良い。


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★前田有一の超映画批評★

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