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終わり良ければ…? マドンナの元夫(ややこしいが本作公開時は結婚前)ガイ・リッチーの監督作品。 セピアっぽい色調、ところどころの凝ったカメラワーク、グルーヴ感ある音楽でスタイリッシュに描かれているが、それに負けないくらい良く錬られたストーリーが面白い。 登場人物が極めて多いのが難ではあるのだが、それこそが本作の肝である。登場人物が多ければ、それだけエピソード・ストーリーが存在する訳で、その多くのプロットがまるで互いの空いてる隙間を埋め尽くすように複雑に重なり合い絡み合い、ひとつのストーリーになっていく。この交じり具合が絶妙で、ややわかりづらさもあるのだが、注意深く見ていくと不思議な世界観に自然と引き込まれ最後の最後まで楽しませてくれる。 裏社会を描いているので、登場人物は言わばプロフェッショナルな犯罪者なのだが、どこかツメが甘いところに親近感を憶えてしまう。犯罪劇でありながらとぼけたユーモアがたっぷりなのが本作の大きな要因だ。そんな中、スティングがミュージシャンとは思えない渋さでピリっと締めてくれる。 本作はイギリスで年間興行成績1位を記録した映画らしいのだが、このような作品が1位になるというのはイギリス人の嗜好がわかるようで興味深い。 |
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