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2つに分ける河 1960年代の京都を舞台にした、日本の高校生と在日コリアンの高校生を中心とした喧騒を描いた作品。 多くを作中に詰め込んだ感は否めないのだが、当時の世相を感じとれ、エンターテインメント性を豊かにする効果をもたらしているのだと思う。そして、本作に詰め込まれたそれら事物こそが、年齢的な事を考えると、監督の井筒和幸が見聞きし、体験してきた若き日々なのではないかと感じる。そういった意味では、これも想像ではあるが、国こそ違えど、ジョージ・ルーカスのアメリカン・グラフィティを連想させる。そんな中で描かれているデリケートとも思えるテーマは、かなり強いメッセージ性を感じさせる。 本作には、実に多くのキャストを配している。そのキャスト陣が実に生き生きと演じている点は、本作の大きな魅力であろう。塩谷瞬は当時の青年の雰囲気を見事に醸し出しているし、高岡蒼佑の若いながらも男気溢れるキャラクターも良い。幼さの残る沢尻エリカだが、その中にも彼女特有の色気を感じとる事が出来る。とても高校生を演じる年齢ではないのだが、高校生役のケンドーコバヤシもイイ味を出している。 |
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