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究極のカーレース 囚人たちによる刑務所内の殺人カーレースを描いた作品。重く荒廃した雰囲気や車の改造スタイル、レースの模様は「マッド・マックス」シリーズに通じるようであり、同時にテレビゲームを思わせるような世界観でもある。 設定の特異性は確かに面白いが、リアリティの皆無は、ともすれば作品のクオリティに危うさをもたらしかねない。それを踏み留ませるのはジェイソン・ステイサムの存在だ。何故か彼はカーアクション作品への出演が多い。彼の雄のフェロモンをプンプンと臭わすマッチョなスタイルは、オイルの香りが漂う世界が良く似合う。逆に捉えるならジェイソン・ステイサムのカーアクション俳優としての魅力を味わう為の異端ではあるが究極の作品と言えるのかもしれない。 エンターテイメントに特化したシンプルな作品構造は観る者を惑わせない。卑劣な悪役である刑務所の所長を演じるジョアン・アレン、コーチという役名がピッタリの良きアドバイザー役のイアン・マクシェーンは申し分ない。おどおどしたフレデリック・コーラーもイイ味を出している。 |
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