自分勝手な映画批評
天然コケッコー 天然コケッコー
2007 日本 121分
監督/山下敦弘
出演/夏帆 岡田将生

飾らない素晴らしさを再確認

中学生の淡い恋愛を軸に田舎の人々の人となりや人間関係を描いた作品。

主役の天然で純粋な少女を、これは演技ではなく地ではないかと思うくらい完璧に夏帆が演じている。今後が楽しみな女優さんである。しかし彼女だけではない。まるで日常をそのまま映像にしたような感覚を覚える程、皆が自然体ですばらしい。

田舎という小さなコミュニティでの人間関係。時には微妙だったり、でもやっぱり優しく、思わず笑ってしまったり。そんな世界観に引き込まれて行く。

「田舎のほうが好きわかっただけでも、(東京に来て)勉強になったのう。」というセリフがある。田舎を形容する際に「素朴」という言葉を用いる事があると思うが、素朴とはありのままの姿であり、素朴と称する田舎に優しさや温かみを感じるのなら、そこに生きる人達は優しくて温かいのだろう。そう感じさせてくれる清々しい映画である。


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★前田有一の超映画批評★

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