自分勝手な映画批評
最高の人生の見つけ方 最高の人生の見つけ方
2007 アメリカ 97分
監督/ロブ・ライナー
出演/ジャック・ニコルソン モーガン・フリーマン
自動車修理工のカーター(モーガン・フリーマン)は仕事のかたわら、若い同僚に自慢の雑学の知識を披露していた。そんな時、妻のバージニア(ビヴァリー・トッド)から電話が入った。

荘厳な景色を求めて

同じように余命を宣告された2人の男の最期を描いた作品。

恐怖体験を共有すると恋心が芽生えるなんて話を聞いた事がある。それとはちょっと違うのかも知れないが、同じ病室で、互いの苦しむ姿を目の当たりにし、なおかつ、その苦しみを共感出来、ましてや余命が幾ばくもない同じ境遇なら、絆が深まるのは必然なのかも知れない。

少し意地悪な言い方をすれば、そこまでの設定だけならありきたりのようにも思える。本作に深みを感じるのは、彼らが社会人として決して間違った人生を歩んで来た訳ではなく、死を目前にし、今までの人生すべてを悔やんでいる訳ではない事だ。しかし、だからといって、まったく後悔のない人生なんてあるのだろうか? 

彼らは、人生でやり残した事をピックアップし、実行する。例え命の限りを明確に知らなくても、死ぬまでに見ておきたい、やっておきたい事はあるだろう。彼らの「やり残したものリスト」も、重みこそ違えど、最初はその類いだったであろう。しかし、その中で彼らは、本当の意味での人生の忘れ物に気付く。それをやり終えたところで、やり残した事はないとは言えないのかも知れないが、自分の人生を完結させる為の、もっとも重要な大事なのだろう。

何と言っても名優2人の演技が見どころだ。集大成と言ったら大袈裟なのだろうが、まるで本作の役柄をなぞるかのごとく、今までのキャリアを総括するような、円熟した余裕ある演技を魅せてくれる。

しっかり者のモーガン・フリーマンとやんちゃなジャック・ニコルソンの組み合わせは柔と剛と言えるのかも知れない。しかし、対比するような、そんな単純な構図ではなく、年齢によって育まれた熟成された味が2人を繋げ合わせているので、人間ドラマとして深い味わいを感じる事が出来る。


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