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戻り行く魂に授けた伝言 原作は市川拓司の小説。幼馴染み3人の数奇な運命を描いた作品。幼い時に離ればなれになってしまった最愛の人たちとの13年振りの再会。それぞれの蓄積された想いが不幸にもすれ違う。重いテーマではありながら、設定やリアリティーの面も含めて考えると、ファンタジーを思わせる作風になっている。 若手人気俳優の共演、しかも人の生死が大きな要になっている作品ではあるが、若き血潮の漲る熱い作品ではなく、どちらかと言えば淡々とした印象で物語は進行する。あからさまに見せつけるのではなく、柔らかく繊細なタッチで描かれるその空気感は、どこかあだち充の漫画のイメージに通じるように私には感じた。 そのひとつの要因としては山田孝之の演技が挙げられると思う。彼はハードな役柄も巧みにこなすのだが、本作のようなナイーブな持ち味も忘れないでいてほしいと思う。 本作の世界観をぶち壊す余談だが、国仲涼子と山田孝之はNHK連続テレビ小説「ちゅらさん」で姉弟役で共演している。 |
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★前田有一の超映画批評★
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