自分勝手な映画批評
JFK JFK
1991 アメリカ 189分
監督/オリバー・ストーン
出演/ケヴィン・コスナー トミー・リー・ジョーンズ シシー・スペイセク
1963年11月22日、ケネディ大統領が暗殺された。ニューオリンズ地方検事オフィスにいたジム・ギャリソン(ケヴィン・コスナー)の元にも、その一報が入った。

ケネディ大統領暗殺事件のミステリー

第35代アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディ暗殺事件の真相を地方検事の視点から迫った作品。実際に起きたクレイ・ショー裁判をモデルとしている。超大国の大統領の暗殺というだけでもショッキングなのだが、事件自体に謎が多く、すべてが解明されているとは言えないので、興味深い題材ではないかと思う。

正直に言えば、本作は詰め込み過ぎ感はある。作中に提供される情報量が多く、しかも待ったなしに次々と提示されるので、ある程度、本事件や時代背景、ならびにケネディ大統領の政治的スタンスを予め理解していないとついていけない可能性はある。20世紀の重大ニュースのひとつとして挙げられるような大きな事件なので、予備知識はあるものだと考えられているのかもしれない。しかし、それさえクリア出来ていれば、現実のミステリーを描いた作品を大いに楽しむことが出来る。逆に本作を観てケネディ大統領暗殺事件に興味を持つキッカケになるのかもしれない。

ケヴィン・コスナー演じるジム・ギャリソンが事件の真相を追う。次々に明るみになる事実、そして疑問。一介の地方検事を強く突き動かすものは何なのか? すべてがクライマックスに集約される。クライマックスでの彼の主張は見応えがある。単に事件に関してではなく、もっと包括的な彼の主張は国民あるいは国というものの本来あるべき姿を考えさせられる。


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