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真面目な青年の一途な恋愛物語 未見時、花嫁をさらって行くラストシーンとサイモン&ガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」のイメージで、大恋愛の物悲しい物語かと思っていたら全然違った。むしろマニアック。もし現代でリメイクしたのならば、多少精神に異常を来した青年をコミカルに描いた単館上映の作品になるのではないかと思う。 だからといって駄作ではなく、やはり歴史的名作であろう。ラストシーンと音楽が現在まで受け継がれているのがその証し。あまりにも有名で今では見なれた・聞きなれた感が否めないが、当時は斬新だったであろう。 それを差し引いてもアン・バンクロフトの年上女性の色気、若きダスティン・ホフマンの演技等見どころは多い。特にダスティン・ホフマンの前半の小技をフルに効かせたオドオドした精神状態を表した演技、一変して後半の猛ダッシュで突き進む一途な男の演技は彼の演技の幅の広さを大いに感じることができる。 本作でマイク・ニコルズは第40回アカデミー賞監督賞を受賞。アルファロメオ・スパイダーデュエットの小気味良さが爽快だ。 |
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