自分勝手な映画批評
レナードの朝 レナードの朝
1990 アメリカ 120分
監督/ペニー・マーシャル
出演/ロバート・デ・ニーロ ロビン・ウィリアムズ
友達と遊ぶ少年レナードは自分の名前をベンチに彫り刻むのだが何故か手が震えてしまう。その症状は次第に悪化し、まともに字も書けなくなってしまう。時は経ち、セイヤー(ロビン・ウィリアムズ)はベインブリッジ病院の面接を受けるのだが…

1969年、夏の奇跡

嗜眠性脳炎の患者と医師の姿を描いた実話に基づく作品。

何といっても見どころは、二大演技派俳優のがっぷりと四つに組んだ演技の応酬だろう。うろ覚えだが当初、配役は逆でキャスティングされていたのをロバート・デ・ニーロの要望でこの配役になった聞いた記憶がある。そんなデ・ニーロだから患者レナードの演技は圧巻。さすがとしか言い様がない。ロビン・ウィリアムズの真面目で純朴な医師も素晴らしい。しかし贅沢な事を言えば本作とは逆の配役でも見てみたい気もする。

実話に基づくだけあってストーリーは辛辣。そんな中、人々の心が現れるシーンは心を動かされる。医師セイヤーは根っからの研究者だ。功績を残したいというよこしまな出世欲ではなく、何かを見い出したいという研究熱心さが物語の起点となる。しかし周りのサポート、患者の人柄に触れ研究者から医師に、そして人間らしくなっていく姿がトータルとして描かれている。その他にもレナードの淡い恋は涙腺に訴えかけた。


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★前田有一の超映画批評★

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