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三谷幸喜初監督作品 ラジオドラマの生放送をめぐるコメディ作品。そもそも脚本とは作品の詳細から全体像まで具体化している設計図のようなものであり、そういった意味では作品の具体的イメージを一番持っているは脚本家なのであろう。ならば脚本と監督が同一人物ならば一番理に適っていると言える。 本作の特徴としては舞台出身の監督の個性なのか長いシーンがいくつかある事。だからと言って絶妙の構成とカメラワークで1シーンをだれる事なく逆に魅力的に仕上げている。そして登場人物の多さ。しかもそれぞれ各人のキャラクターがしっかりしている。随分利己的に描かれてもいるが、それぞれ各人にこだわりがあり、そのこだわりが同じ方向に向いておらず、最終的に必ずしも各人の求めた結果でない事が肝であり本作の面白さだろう。 結局は渡辺謙の最後のひと言につきるのだろう。優雅に見える白鳥も水下では必死に足かきをしている。ドタバタがあっても何より聞いている人ありきなのだろう。終わり良ければすべて良しとは思わないが、結果的には上手くいって、更には評価してもらえるのならば、次への意欲が湧くものである。多分。 |
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