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ある男の野望と結末 メロドラマと称するのが適している作品ではないだろうか。この設定で主婦向けの昼のテレビドラマを製作すれば、もっとドロドロとこってりとした作品に仕上げてくれるであろう。 善人・悪人といった分け方が適している訳ではないのだが、登場人物の立場が案外ハッキリしているので、物語に感情移入しやすい。謎の名士ギャツビーに扮するロバート・レッドフォードのまさに華麗な振るまい、カン高い声のミア・ファローなど、わかりやすく心情に訴えてくる。 ストーリーテラー的な立場を演じるのはギャツビーの隣人ニック・キャラウェイを演じるサム・ウォーターストン。ギャツビーとニックの関係性、そして演じるレッドフォードとウォーターストンの容姿や演技を見ていると、私はファイトクラブのブラッド・ピットとエドワード・ノートンの関係を思い出した。ファイトクラブほど作品や人間像は過激で複雑ではないのだが、ロバート・レッドフォードとブラッド・ピットの容姿が若干似ているところに由来するのかもしれない。 はがゆい人間関係が最大の見どころではあるが、作品を彩る1920年代の華やかなファッション、スウィングする音楽も見ものだ。本作は第47回アカデミー賞の衣装デザイン賞と音楽賞を受賞している。 |
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