自分勝手な映画批評
バットマンビギンズ バットマンビギンズ
2005 アメリカ 141分
監督/クリストファー・ノーラン
出演/クリスチャン・ベール ケイティ・ホームズ リーアム・ニーソン
少年時代のブルースは幼馴染みレイチェルと遊んでいる時に誤って古井戸に落ちてしまいコウモリの大群に襲われてしまう。大人になったブルース(クリスチャン・ベール)は監獄の中で眠っている時にその夢でうなされる。

バットマン誕生秘話

原作は言わずと知れたアメリカの漫画。何度も映像化されている作品だが、本作は新しいシリーズの第一弾である。

ゴッサム・シティと呼ばれる架空の都市が舞台。マフィアの横暴や警察の汚職などは前時代的にも感じるのだが、そのことがかえってパラレルワールド・異世界であることを印象づける役割も果たしていると思う。

大人の鑑賞に耐えうるか否かは変身ヒーロー作品にとって大きな課題であろう。その課題克服の大きな要因としてリアリティの有無が挙げられる。潜在的な超能力を持たないバットマンは、他のヒーローに比べるとリアリティがあると言えるだろう。バットマンを作り上げる過程もリアリティに対する配慮が感じられる。また、ゴッサム・シティの描写も突飛ではないので容易く世界観に入り込むことは出来ると思う。

リアリティは目に映る描写だけではなく心理描写の面でも同じだ。本作はタイトルどおりバットマンの誕生を描いた作品である。幼年期に心に傷を抱えた男がどのように成長するのか? ヒーローものの姿を借りずとも興味深いテーマである。また、その成長過程に武道に通じるような精神論が用いられているのは日本人にとって共感しやすいのかもしれない。

出演陣も大変豪華だ。実力派と呼ばれる名立たる名優たちの出演も大人の観賞が耐えうる大きな要因とも言えよう。


>>HOME
>>閉じる







★前田有一の超映画批評★

おすすめ映画情報-シネマメモ