自分勝手な映画批評
いつも2人で いつも2人で
1967年 イギリス 111分
監督/スタンリー・ドーネン
出演/オードリー・ヘプバーン アルバート・フィニー
ジョアンナ(オードリー・ヘプバーン)とマーク(アルバート・フィニー)のウォレス夫妻の結婚生活は上手くいっていない。出会ってから現在までの二人の軌跡をたどってみる。

ヘップバーン流、結婚に関する考察

ユニークな作品だ。基本的にほぼ全編を通して過去を振り返っているのだが、その時系列は滅茶苦茶で、エピソードがあっちに飛んだりこっちに飛んだりしている。しかし難解で複雑かといえば必ずしもそうではなく、見ていれば容易くついていけるのが心優しい。また、その過去のエピソードが主に車での旅であることからロードムービーともとれる作品であり、疾走感があって爽快だ。

作り方は全体を通して60年代っぽい香りがプンプンと臭う。そのあたりは、流行に敏感でオシャレな、いかにもヘプバーン作品といった趣きである。また、結婚生活の倦怠という比較的暗いテーマに軽妙な味わいを持たせるのもヘプバーン作品らしいと言えるだろう。

前述のとおり幾つものエピソードが存在するので、エピソードごとに彼女の違った顔が見られる。公開時、彼女は38歳。さすがに若いとは言い難いが、チャーミングさは相変わらずである。嬉しい限りだ。


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