自分勝手な映画批評
トルク トルク
2004 アメリカ 84分
監督/ジョセフ・カーン
出演/マーティン・ヘンダーソン アイス・キューブ モーネイ・マザー
ドラッグレースを始める2台の車。そこに1台のオートバイが割って入った。フォード(マーティン・ヘンダーソン)が半年振りに戻って来た。

つべこべ言わずにブッ飛ばす!

もうちょっと複雑ではあるのだが、ごく簡単に言えば暴走族の争いを描いた作品。オートバイが題材なだけあって、スタントやVFXを駆使してスピード感たっぷりに魅せる作品だ。

本作には日本車も多く使われているようであり、そういった意味では、ある種、日本と共通するような光景が描かれていると思うのだが、私が海外かぶれなのか、かなりカッコ良く見えてしまうのは羨ましいような、悔しいような複雑な心境だ。

そう感じるのもスタイリッシュさを求めた映像技術もあるのだが、広大な荒野を舞台にした点も大いにあるのだと思う。まず日本には無いようなロケーションでのオートバイのバトルは、海外ならでは、しいてはアメリカらしさではないかと思う。

オートバイを題材にしたカッコ良さという観点からすると、私は本作を観てハーレーダビッドソン&マルボロマンを思い出した。だが、ハーレーダビッドソン&マルボロマンでのオートバイは主人公のキャラクターを描く上での、最重要ではあるが、あくまでもひとつのアイテムだったのに対し、本作ではしっかりとアクションとして魅せてくれる。

また、ハーレーダビッドソン&マルボロマンでの主人公であるミッキー・ロークは、言わば不良中年であり、その年齢ならではの哀愁を感じさせたのだが、本作の主人公のマーティン・ヘンダーソンは、まだ若く、その若さが本作の原動力であり、最大の特徴であるスピード感をもたらしているのだと思う。そんなイケメン主人公とブロンドヘアーの美しいモーネイ・マザーの美男美女カップルは実に絵になる。

オートバイを題材にしているという点では、ある意味マニアックな作品であり、描かれている内容・描写も正直、荒唐無稽でツッコミどころ満載なので、万人受けする作品ではないのかも知れないが、構える事なく、気軽に楽しむには十分すぎる程の作品ではないかと思う。


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