自分勝手な映画批評
デスペラード デスペラード
1995 アメリカ 106分
監督/ロバート・ロドリゲス
出演/アントニオ・バンデラス サルマ・ハエック ホアキン・デ・アルメイダ
とある酒場でブシェミ(スティーヴ・ブシェミ)がギターケースを抱えたある男の話を始める。はじめは皆、ちゃんと聞いていなかったのだが、その男がブチョ(ホアキン・デ・アルメイダ)を捜していると聞くと皆の顔色が変わりはじめる。

完璧な二流映画

好き・嫌いは別れるかもしれないが、エンターテイメントに徹した素晴らしい作品だ。本作に現実味を求めてはいけない。自己投影する作品でもないだろう。ストーリーも古めかしく安っぽい。しかし断然カッコイイのだ。

マカロニウエスタンにも通じるような哀愁が漂う中、役者陣がこのストーリーにはもったいないほどの素晴らしい演技を見せてくれる。本作は他では味わえない独特な個性を持っている。しかし、今では忘れ去られた娯楽活劇の本来の姿を継承しているようにも思える。

アントニオ・バンデラスはまさにハマリ役だ。彼の暑くて熱い情熱はスーツを着たありきたりの現代劇では納まりきらないだろう。彼のアクションは激しいマタドールのようだ。ラテン役者の本領発揮である。ホアキン・デ・アルメイダも素晴らしい。魅力的な仇役がこういった作品には不可欠だと実感させられる。


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★前田有一の超映画批評★

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