自分勝手な映画批評
さらば愛しき女よ さらば愛しき女よ
1975 アメリカ 96分
監督/ディック・リチャーズ
出演/ロバート・ミッチャム シャーロット・ランプリング
薄汚いホテルに身を隠している、ヤンキースのディマジオの連続安打記録が気掛かりな探偵のフィリップ・マーロウ(ロバート・ミッチャム)は、電話でナルティ警部補(ジル・アイアランド)をホテルに呼び出した。

盲目な愛の真実

レイモンド・チャンドラー原作。探偵フィリップ・マーロウの活躍を描いた作品。

舞台は1941年のロサンゼルス。あくまでも私見だが、時代劇の良点のひとつは、ある程度、時代検証が終わってから製作されているので、あまりにも突飛に感じる描写が少ない事だと思う。

正直、十何年、あるいは何十年前のリアルタイムな現代劇を現在観た時、その時代の流行をまざまざと見せつけられると、それはそれで当時の躍動感を感じられて面白いのだが、違和感を伴う厄介な付加を感じてしまう事も多い。時を経て描かれたレトロで気だるい1940年代の雰囲気は、本作をより一層魅力的にしているのではないかと思う。

レイモンド・チャンドラーが創造したハードボイルド探偵フィリップ・マーロウ。マーロウは探偵スタイルのひとつの手本と言っても良いだろう。本作で演じるロバート・ミッチャムは、活字の世界で想像した人物像よりも、少々年齢が高いような気もするが、それはそれで、また違った味わいを感じる事が出来、良いのではないかと思う。

マーロウの語りが作中の間を埋めながら物語を進行して行くのは小説と同じで良い。探偵モノではあるが、ミステリーというよりも、ハードボイルドな男の生きざまを描いた作品ととらえた方が良いだろう。シャーロット・ランプリングの魔性の女っぷりも大層魅力的だ。

本作と同じような雰囲気を持つテレビドラマ「私立探偵フィリップ・マーロウ」も、ムードたっぷりで面白い。


>>HOME
>>閉じる







★前田有一の超映画批評★

おすすめ映画情報-シネマメモ