自分勝手な映画批評
勝負(かた)をつけろ 勝負(かた)をつけろ
1961 フランス/イタリア 105分
監督/ジャン・ベッケル
出演/ジャン=ポール・ベルモンド ピエール・ヴァネック クリスティーネ・カウフマン
高原で暮らすロッカ(ジャン=ポール・ベルモンド)に旧友アデ(ピエール・ヴァネック)が逮捕されたとの知らせが入る。アデの無実を疑わないロッカは、手掛かりを元に町に赴く。

ただ、ひたすら、一途に

無実の罪で捕まった友を助けるべく奮闘する男の物語。

カッコ良く、勇ましい邦題ではあるが、派手さは抑え、比較的坦々と物語は進行して行く。物語に起伏がない訳ではないのだが、ジャン=ポール・ベルモンド演じる主人公ロッカのクールなキャラクターが、そう思わせるのかも知れない。

ロッカは友人のアデが無実の罪で捕まったと知り、真実を求め、彼の助けとなる為に奮闘する。ロッカの常軌を逸しているかのようにも思える行動力。その源となる情は、通常の友情の度を超えた深みを感じる。それゆえ、規格から外れた危うさをも覚える。

先の読めない、ゴールの見えない展開は見事。静かなるサスペンスは、ひっそりと、しかし着実に恐怖心を煽りながら突き進んで行く。


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