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氷上で刻むジャマイカのリズム ジャマイカのボブスレーチームが1988年カルガリー冬季オリンピックに出場する様子を実話を元にコメディー要素を含めて描いた作品。 是が非でもオリンピックに出場したい、その思いからなる突飛とも言えるアイデアもさることながら、灼熱の国ジャマイカの人がウィンタースポーツに挑むことは、四季のある日本では想像つかない尺度での驚きの考えなのかもしれない。 そのことが象徴するように、規格外というか、既存の概念に囚われないことが本作の大きなポイントだと言えよう。それは冒険心と呼べるのかもしれない。そして、それはスポーツの醍醐味のひとつであり、スポーツマンシップの素晴らしさのひとつであるチャレンジ精神に結びつくものだ。 スポーツと似て異なる武道というものがある日本。また、これは日本に限った事ではないのかもしれないが、教育の一環としてスポーツを取り入れている日本では、スポーツを人格形成の場のひとつとして捉えている向きがあるのだと思う。少なくとも私が学んでいた頃は、競技に取り組む以前の精神論は重要視されていたように思うし、優れた競技者は厳格で優れた人間性の持ち主であるべきという考えもあるのだと思う。こういった日本の姿勢を否定する気はさらさらない。むしろ、日本のひとつの財産であり美徳だとも思っている。また、ジャマイカ人にこのような意識がないというつもりも毛頭ない。 現代では日本でも随分とスポーツに対する考え方が変わったようにも感じる。だが、本作の公開時にはトップレベルのアスリートが大事な試合や大会に臨む心境を問われた際での「楽しみたいと思います」なんて発言には、まだまだ少なからず違和感を覚えた時代だったと思う。そんな時代に映し出された遠い異国の地ジャマイカで生まれた笑顔は私には眩しく感じた。 ただし、大舞台を楽しむということは生半可なことではない。努力を重ね、万事を尽くしたからこそ得られる境地なのだろう。競技スポーツは勝負事なので勝ちにこだわるのは当然であろう。しかし、綺麗ごとに聞こえるかも知れないが、勝ち負けよりもベストを尽くすことがスポーツマンとして大切。だからこそ、そこで得られた喜びや達成感は尊い。そんな素晴らしさを本作は教えてくれる。 |
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