自分勝手な映画批評
陽のあたる教室 陽のあたる教室
1995 アメリカ 144分
監督/スティーブン・ヘレク
出演/リチャード・ドレイファス グレン・ヘドリー

音楽を通して人間愛が伝わる感動作

音楽教師の30年に及ぶ半生を描いたヒューマンドラマ。音楽のパワーにただただ圧倒されて音楽って素晴らしいって改めて実感する感動作。

主人公ホランドは音楽がすべてだ。音楽のすばらしさを伝えたいという思いは彼の真摯な授業態度に、クラシックもロックも音楽だという彼の理念は生徒に分け隔てなく接する姿勢に現れる。彼は音楽を愛するがゆえ悩み、音楽で問題を解決する。知ってか知らずか音楽を通じて大切な事を教え、逆に音楽を通じて大切な事を教わる。元々は嫌々で始めた教職だが実直な性格の彼にとっては本職だったのであろう。彼の人間性が本作の大きな柱となっている。息子に対する態度も彼の二面性や裏の顔ではなく、自分の知っている音楽という人生の素晴らしさを教えられないもどかしさであろう。

本作は皮肉を言えばオーソドックスな作り。しかし奇を衒わないからこそ実直さが伝わるのだと思う。


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